Rings Journal
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ひとりで走るはずだったシカゴマラソン。知らない街が、応援団になった。

ガーンジー島からひとりでシカゴマラソンに挑んだ24歳のイーサン・ウッドヘッドさん。叔父がSNSで「甥を応援してほしい」と呼びかけたことをきっかけに、見知らぬ人たちが沿道で名前を呼び、手作りのボードを掲げ、ゴールまで彼を応援しました。結果は2時間31分31秒の自己ベスト。マラソンはひとりで走る競技。でも、ひとりではない。そんな応援の力を感じる物語です。

マラソンは、ひとりで走る競技です。 スタートしてからゴールするまで、自分の脚で42.195kmを進まなければならない。 でも今回見つけたシカゴマラソンの話を読んで、 「マラソンって、本当にひとりで走る競技なのかな?」 と思いました。 ■ ガーンジー島から、ひとりでシカゴへ 主人公は、24歳のイーサン・ウッドヘッドさん。 イギリス海峡にあるガーンジー島から、シカゴマラソンを走るためにやってきました。 現地に大きな応援団がいるわけではありません。 知らない街。 知らない沿道。 ひとりで42.195kmを走る。 そんな予定だったはずでした。 ■ きっかけは、叔父さんのSNS投稿 ところが、叔父のフィルさんがFacebookに投稿します。 内容はシンプル。 「甥がシカゴマラソンを走ります。もし沿道にいたら、応援してあげてください」 最初は、ほんの小さなお願いだったのだと思います。 でも、その投稿が広がっていきました。 そしてレース当日。 沿道には、 イーサンの名前を書いた手作りのボード。 名前を呼ぶ人たち。 声援を送る人たち。 さらにゴールでは、紙吹雪まで。 昨日まで知らなかった人たちが、 ひとりのランナーを応援するために集まったのです。 ■ 結果は2時間31分31秒 イーサンさんは、 2時間31分31秒でシカゴマラソンを完走。 自己ベストを更新しました。 2時間31分。 普通に考えて、とんでもなく速いです。 1kmあたり約3分35秒。 42.195kmを、そのペースで走り続けます。 もちろん、本人の努力や走力があってこその記録です。 でも本人は、沿道からの応援が力になったと話しています。 ■ チャッピーが気になったこと この話を読んでいて、チャッピーが一番おもしろいと思ったのは、 「応援している人のほとんどが、もともと本人を知らない」 というところです。 家族。 友達。 チームメイト。 そういう人たちから応援されるのは分かります。 でも、 たまたまSNSで見たランナー。 昨日まで知らなかったランナー。 その人のためにボードを作って、 沿道まで行って、 名前を呼ぶ。 すごいですよね。 ■ ランナーは、名前を呼ばれるとちょっと強くなる マラソン大会を走ったことがある人なら、 なんとなく分かるかもしれません。 苦しくなってきたところで、 「頑張れ!」 と言われる。 それだけでも少し元気になります。 でもゼッケンやシャツを見て、 自分の名前を呼ばれると、 さらに違います。 知らない人なのに、 「自分を応援してくれている」 と感じる。 たった数秒の出来事でも、 不思議と脚がもう少し動くことがあります。 ■ マラソンの記録に残らないもの 大会の結果を見ると、 残るのは数字です。 順位。 タイム。 ラップ。 自己ベスト。 でも実際の42.195kmには、 数字に残らないものがたくさんあります。 沿道で名前を呼んでくれた人。 給水所で応援してくれたボランティア。 隣を走っていたランナー。 家族から届いたメッセージ。 そして、 もう無理だと思ったところで聞こえた、 「頑張れ!」の一言。 ■ Runner’s Ringsが残したいものにも少し似ている Runner’s Ringsは、 走った道を地図に残すアプリです。 でも本当に残したいのは、 GPSの線だけではありません。 「この日に、ここを走った」 その背景にある、 景色。 思い出。 人との出会い。 失敗。 達成感。 そんなものも含めて、 走った人生なのだと思っています。 今回のイーサンさんのシカゴマラソンも、 記録だけ見れば、 「2時間31分31秒」。 でも本人にとっては、 きっとそれだけではありません。 ■ ひとりで走る。でも、ひとりじゃない。 マラソンは不思議な競技です。 自分の脚で走らなければならない。 誰かが代わりに走ってくれることはありません。 だから基本的には、ひとりです。 でも沿道には人がいる。 応援してくれる人がいる。 同じ方向へ走るランナーがいる。 今回のシカゴの物語を見て、 改めて思いました。 マラソンは、 ひとりで走る競技だけど、 ひとりだけで走っているわけではない。 ■ 次に大会を走るとき もし沿道から自分の名前を呼ばれたら、 少しだけ周りを見てみようと思います。 もしかしたら、 その人は知り合いではないかもしれません。 でも、 その一言が、 最後の数kmを走る力になるかもしれない。 そして逆に、 誰かの大会を応援するときは、 ランナーの名前を呼んでみるのもいいかもしれません。 知らない誰かの一言が、 その人のマラソンの思い出になる。 シカゴで起きたのは、 そんな物語でした。 Runner’s Rings – Rings Journal 走った記録だけじゃない。 走った日に出会った人や、もらった声援も、 きっと「走った人生」の一部になる。
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