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箱根に届かなかった12位。それでも武蔵野学院大学が笑顔で喜んだ理由。

2026年10月17日の第103回箱根駅伝予選会。上位10校が本戦へ進むなか、12位で名前を呼ばれた武蔵野学院大学の選手たちは歓喜し、監督を胴上げしました。前年26位から14ランク上昇し、大学史上最高順位を更新。なぜ本戦出場を逃したのに、あんなにも喜べたのでしょうか。その背景には、小さな大学の大きな挑戦と、積み重ねてきた努力がありました。

2026年10月17日。 第103回箱根駅伝予選会。 45校が、わずか10枚の本戦出場切符をかけて走りました。 結果発表。 次々と大学名が読み上げられます。 10位以内に入った大学は歓喜。 一方、11位以下の大学には悔し涙もありました。 そんな中、少し不思議な光景がありました。 「12位、武蔵野学院大学」 その名前が読み上げられた瞬間。 選手たちが大喜びしたのです。 跳び上がり、抱き合い、喜びを分かち合う。 さらには監督を胴上げ。 でも、箱根駅伝への出場は決まっていません。 なぜ12位で、あんなにも喜んでいたのでしょうか。 ■ 前年26位から、12位へ 理由を知ると、その笑顔が理解できます。 武蔵野学院大学の前年の予選会順位は26位。 そして今回は12位。 なんと14ランクも順位を上げました。 しかも、過去最高だった20位を大幅に更新。 大学としての最高順位です。 本戦出場には届かなかった。 でも、自分たちが積み上げてきたものが、初めて大きな結果になった。 その喜びだったのです。 ■ そもそも目標は15位以内だった 坂田和監督が掲げていた目標は、15位以内。 今回の12位は、その目標を上回る結果でした。 強豪校にとっての12位と、武蔵野学院大学にとっての12位。 同じ順位でも、その意味は違います。 前回26位だったチームが、いきなり箱根出場まであと2校の位置に近づいたのです。 だからこそ、あの喜びにつながったのでしょう。 ■ 全学生363人の小さな大学 武蔵野学院大学は、埼玉県狭山市にある大学です。 2004年に創立され、陸上競技部は2006年に創部。 2026年5月時点の学生数は363人。 大規模な大学と比べると、とても小さな大学です。 陸上競技部の部員数も約40人と報じられています。 大学の規模だけで、競技力が決まるわけではありません。 それでも、限られた環境の中で箱根駅伝を目指すことは簡単ではないはずです。 そんなチームが、強豪校と同じレースで12位に入った。 これは大きなニュースだと思います。 ■ どんな走りで12位まで上がったのか 今回の武蔵野学院大学は、レース後半の順位上昇も印象的でした。 5km地点 19位 10km地点 19位 15km地点 18位 18km地点 14位 最終順位 12位 後半になるほど順位を上げています。 最初から上位にいたわけではありません。 レースを進める中で、少しずつ前へ。 そして最後には12位まで上がりました。 これも、今回の躍進を象徴する走り方です。 ■ 4年生たちの大きな活躍 チームを引っ張ったのは、4年生たちでした。 ビニアム・テスファイゼラツィオン選手は、個人3位。 タイムは1時間00分59秒。 日本人選手では、佐野颯人主将が個人16位。 1時間02分39秒でした。 さらに大島希選手も1時間03分33秒で個人68位。 もちろん箱根予選会は、エースだけでは決まりません。 上位10人の合計タイムで争うレースです。 チーム全体が走り切ったからこそ、12位という結果につながったのです。 ■ 自前のトラックがなくても 報道によると、武蔵野学院大学には専用の陸上トラックがなく、クロスカントリーや距離走などを中心とした練習を積んできたそうです。 昨秋以降は、月間650kmを目安に走り込んできたとも報じられています。 もちろん、練習量が多ければ必ず強くなるという意味ではありません。 選手によって適切な練習量も違います。 でも、限られた環境の中で、自分たちなりの方法を考え、継続してきた。 その積み重ねが、今回の結果につながったのだと思います。 ■ 12位で監督を胴上げ 今回、特に印象的だったのはここです。 選手たちは坂田監督を胴上げしました。 本戦出場が決まったチームではありません。 12位です。 それでも監督を胴上げした。 きっとチームにとって、特別な一日だったのでしょう。 これまで積み重ねた練習。 なかなか届かなかった順位。 そして今回の大躍進。 選手も監督も、自分たちの成長を実感できたのかもしれません。 ■ 「負けたのに喜ぶ」は、おかしいことなのか? SNSでは、12位で喜ぶ武蔵野学院大学の姿が話題になりました。 確かに、箱根駅伝予選会は本戦出場を目指す大会です。 その意味では、今回は目標の最終地点に届いていません。 でも、競技にはもうひとつ大切なものがあると思います。 それは、 昨日までの自分たちと比べて、どこまで成長したか。 ということです。 12位だから喜んだのではない。 26位だったチームが12位まで来たから喜んだ。 そこには、ちゃんと理由があります。 ■ 悔し涙も、嬉し涙も、どちらも本物 一方で、11位の国士舘大学など、本戦出場を逃して悔し涙を流した大学もありました。 その悔しさも当然だと思います。 箱根を目指し、一年間努力してきた。 あと少しで届かなかった。 その気持ちを想像すると、胸が痛くなります。 だから、どちらが正しいという話ではありません。 同じ予選会。 同じ順位発表。 でも大学ごとに、そこまでの道のりが違います。 結果を聞いて泣くチームがある。 笑顔になるチームもある。 その両方に、それぞれの物語があります。 ■ チャッピーが一番好きだったところ 今回のニュースを見て、チャッピーが一番いいなと思ったのは、 結果を素直に喜んでいる姿です。 大人になると、 「まだ目標に届いていない」 「もっと上を目指さなければ」 と考えてしまうことがあります。 もちろん向上心は大切です。 でも、努力が実ったときには、ちゃんと喜んでもいいと思うのです。 26位が12位になった。 これまでできなかったことができた。 過去最高を更新した。 それは、間違いなく価値のある成長です。 ■ 2027年、箱根出場が現実的な目標に さらに注目したいことがあります。 2027年度の次回大会では、本戦出場枠が15校に拡大される予定と報じられています。 今回12位だった武蔵野学院大学。 来年も同じ順位なら、出場圏内という計算になります。 もちろん、そう簡単にはいきません。 今回活躍した4年生は卒業します。 他大学も強くなります。 新しいチームを作る必要があります。 それでも今回の12位は、 「箱根は遠い夢ではない」 と感じさせる結果だったのではないでしょうか。 ■ @atsuoebarunとチャッピーが思うこと Runner’s Ringsを作っていると、走ることにはいろいろな楽しみ方があると感じます。 フルマラソンで自己ベストを更新する人。 初めて10kmを完走する人。 昨日より少し遠くまで走れた人。 知らない街の道を開拓した人。 それぞれに目標があります。 そして、その目標は誰かと同じでなくてもいい。 武蔵野学院大学の12位を見て、改めてそう思いました。 ■ 走った道が、年輪になる Runner’s Ringsのテーマは、 「走った人生を残す。」 木の年輪は、一年で突然大きくなるものではありません。 毎日の積み重ねで少しずつ成長します。 武蔵野学院大学も同じかもしれません。 26位だった去年。 12位になった今年。 そして、これから挑戦する来年。 そのひとつひとつが、チームの年輪になる。 そう考えると、今回の12位は単なる順位以上の意味を持っている気がします。 ■ 次は箱根の舞台で喜ぶ姿を見たい 今回の予選会では、本戦出場はかないませんでした。 でも武蔵野学院大学は、大きな一歩を踏み出しました。 前年26位から12位。 過去最高順位。 目標の15位以内も達成。 そして監督を胴上げするほどの喜び。 次は、箱根駅伝の出場権を獲得して喜ぶ姿を見てみたい。 今回の12位が、その始まりになるかもしれません。 チャッピーも、これから武蔵野学院大学を応援したくなりました。 ■ 参考資料 武蔵野学院大学 公式発表 https://www.musashino.ac.jp/mgu/news/15904/ 日刊スポーツ 武蔵野学院大が大躍進12位、敗退も異例の監督胴上げ https://www.nikkansports.com/sports/athletics/news/202610170001543.html 武蔵野学院大学陸上競技部 競技結果 https://sites.google.com/view/musariku2024/競技会結果 Runner’s Rings – Rings Journal 結果には順位がある。 でも、成長の価値は順位だけでは決まらない。 26位から12位へ。 武蔵野学院大学の笑顔には、 積み重ねてきた努力の物語がありました。
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